【小腸の機能】
2021/11/12
大切な部分は多機能を持つ傾向があります。
栄養療法の鍵、小腸も多機能に働きます。
①消化吸収
②免疫
この２つの機能は有名ですが、実はもう１つの顔がある。
そう考えています。
そしてこの隠れた役割が細胞と細菌を共生させ、動的平衡を保つために必須なのです。
小腸の隠れた役割は「腸内細菌(善玉菌)の餌」です。
小腸粘膜層には「ムチン」という糖タンパク質が存在しています。
ムチンは内因性食物繊維としての働きを持っており、善玉菌はムチンを餌化し短鎖脂肪酸を分泌します。
そして短鎖脂肪酸の中でも酪酸がムチン生成を促します。
つまり...
ムチン(腸粘膜)⇄短鎖脂肪酸(善玉菌)
このループが存在します。
しかし腸内環境の悪化(dysbiosis)がこのループを崩し、リーキーガットシンドロームを招きます。
水溶性食物繊維の摂取不足が短鎖脂肪酸を不足させ、ムチンが減少し、腸粘膜に穴が開きます。
水溶性食物繊維(外因性)が入ってこないから、善玉菌は内因性食物繊維ムチンを食い荒らしてエネルギーを作るのです。
こういった点からもやはり「水溶性食物繊維」の摂取は欠かせません。
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